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■W杯サッカー 大胆予想(1)−伯の華麗な攻撃に期待

5月21日(火)

サッカージャーナリスト 沢田啓明

 日韓両国を舞台とするサッカーW杯大会開催が十日後に迫った。ニッケイ新聞社は、当地在住のサッカージャーナリスト・沢田啓明氏を日韓大会に派遣し、ブラジルの出場する全試合を取材、そのレポートを現地から読者にお届けする。以下、五回にわたる同氏の連載で、まずは今大会出場三十二ヵ国の実力分析を行い、予選リーグから決勝トーナメント戦へ至る試合の大胆予想を試みた。

 五月三十一日午前八時半(ブラジル時間)からソウルのワールドカップ競技場で行なわれるフランス対セネガルの試合をもって、いよいよ二十一世紀最初の、そしてアジアで初めてのワールドカップが始まる。開催国である日本と韓国は、日本代表や韓国代表の活躍を期待する一方で、「世界のトップレベルの選手たちのプレーを堪能したい」、「世界中から訪れるサッカーファンとの交流を楽しみたい」、そして「ワールドカップを成功させよう」という機運で大いに盛り上がっている。
 大会に参加するのは、二年越しの厳しい地域予選を勝ち抜いた二十九か国に前大会優勝国のフランス、開催国の日本と韓国を加えた三十二か国(地域別の内訳は、欧州十五か国、南米五か国、アフリカ五か国、アジア四か国、北中米三か国)。これが四か国ずつ八グループに分かれて総当りのグループリーグを戦い、各グループの上位二か国が決勝トーナメント(ベスト十六)に進出する。そして、その後はノックアウト方式で勝ち上がってゆき、六月三十日午前八時半(ブラジル時間)から横浜国際総合競技場で行なわれる決勝戦で幕を閉じる。
 ブラジルは十七大会連続の出場で、通算五回目の優勝を狙う。しかし、今回の南米予選ではかつてない苦戦を強いられた。監督が三回も交替し、選手も頻繁に入れ替わって最後までメンバーが固まらなかった。昨年六月にレオンに代わってブラジル代表の監督に就任したフェリペは、3―5―2のフォーメーションを敷いて守備に重点を置く戦術を用いた。このため守備はまずまずだったが、エース・ロナウドをケガで欠き、リバウドも精彩を欠いたことから攻撃力不足に悩まされた。最終戦でベネズエラを下してワールドカップ出場を決めたはしたものの、サッカー王国ブラジルらしからぬ戦いぶりだった。
 その後、今年に入ってから「怪物」ロナウドが復帰し、またロナウジーニョ・ガウーショが急成長してレギュラー・ポジションを獲得した。四月十七日に行なわれたポルトガルとの親善マッチでは、ダブル・ロナウドにリバウドを加えた三人がトリッキーなドリブルや即興的なパス交換でポルトガル守備陣をキリキリ舞いさせた。現在リバウドが右ヒザを痛めているのが心配だが、この三人が完調でワールドカップに臨むことができればブラジル本来の華麗で力強い攻撃サッカーが期待できそうだ。 
 それではまず、グループリーグでの戦いから展望してみよう。
[グループリーグ(五月三十日〜六月十四日)の展望]
 グループAは、王者フランスにセネガル、ウルグアイ、デンマークがからむ。 フランスは、九八年の地元大会で初優勝を成し遂げる原動力となった守備の強さが健在。攻撃面では四年前よりもレベルアップしている。唯一の不安は、レギュラーの年齢が高くなっていることくらいか。順当ならフランスがグループ首位だろう。
 しかし、フランスを除く三か国も強豪揃いだ。
 セネガルはワールドカップ初出場だが、選手の大半がフランス・リーグでプレーしている。技術、戦術理解度ともに、高いレベルにある。
 ウルグアイは南米予選で辛うじて五位に入り、オーストラリアとのプレーオフに勝ってやっとの思いで本大会出場を決めた。南米予選では攻撃力不足で苦しんだが、今シーズンはエース・レコバが好調。伝統的に守備は強い。過去ワールドカップで二回優勝している古豪だけに、ワールドカップでの戦い方は熟知している。
 デンマークも攻撃、守備ともに水準以上のレベルにある。フランスといえども、楽に勝てる相手ではない。
 このグループの予想は非常に難しいが、フランスとウルグアイが一位、二位を占めるとみる。(次回に続く)

W杯サッカー 大胆予想(1)−伯の華麗な攻撃に期待

W杯サッカー 大胆予想(2)−伯、予選全勝が義務

W杯サッカー 大胆予想(3)−亜、優勝候補筆頭に

W杯サッカー 大胆予想(4)−ブラジル、日本と対戦も

W杯サッカー 大胆予想(終)−仏、亜も下し優勝戦へ

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